ごみ選別×AI
容易に設置、選別工程をパワフルに
日本のごみ事業者に特化した選別機とアナリティクスの提案

Introduction
はじめに

Introduction

私たちは、国内のごみ処理施設の課題を解決するために、

「容易に設置、選別工程をパワフルに」

をコンセプトとしたFlexisortというプロダクトを開発しています。

Flexisortでは、手作業が中心となっているごみ選別の自動化を実現する「ごみ選別機」と、選別機の画像認識アルゴリズムを用いた「アナリティクス」の提案を行っています。

ごみ選別機は日本のごみ処理施設に特化した設計としています。ダウンタイムなしで狭小環境に設置することが可能であり、そのうえで高い処理力を実現しています。
ごみの認識はAIによる画像認識で行っており、圧縮空気の噴射で目的のごみを選別する仕組みとなっています。

ただ、ごみ選別機の導入には信頼性等の問題から高いハードルがあると考えています。Flexisortではごみ選別機の画像認識アルゴリズムを用いたアナリティクスサービスを提案していきます。
ごみの種類とその量、割合をリアルタイムで分析できることにより、業務効率化などへの活用を提案していきます。

Flexisortの全景

Our Mission
ごみ処理事業の課題

Our Mission

高まるリサイクルの重要性

近年、持続可能な社会の実現に向けて、物を作って捨てるリニアエコノミーから、サーキュラーエコノミーへの転換が進んでいます。
これは社会へ投入する資源を様々な施策によって低減させ、資源を循環させ続けるという形の経済社会活動で、多くの企業が取り組み始めています。
そしてサーキュラーエコノミーの実現には、利用された物を廃棄するのではなく再利用するリサイクルが不可欠です。

ですが、このリサイクルの工程には非常に多くの課題が残っています。

サーキュラーエコノミーの概念図

リサイクルに存在する課題

一例として、ペットボトル・缶・びん・プラスチックといった資源ごみの処理ルートを見ていきましょう。
私たち消費者の出したごみはゴミ収集車で回収され、そのあと中間処理施設・資源化施設という施設を一度経由してからリサイクル工場へと運ばれます。

資源ごみのリサイクル手順の概要図

中間処理施設では、まずゴミ袋を機械で破いて取り除く、破袋・除袋工程を経たのち、選別工程があります。
この選別工程では、磁力や風力などの機械式選別のほかに、作業員による手作業の選別があります。ここで品目ごとに選別されたのち、圧縮梱包され、リサイクル工場へと出荷されます。

驚きかもしれませんが、多くの施設で選別工程の中心は手作業となっています。
私たちの訪ねた施設では、ペットボトルや異物を取り除く工程に7名から10名ほどの作業員が配置されていました。

中間処理施設におけるリサイクル手順の概要図

手作業工程の課題

手作業工程には様々な問題があります。

まず選別作業員における課題として挙げられるのが、高い選別スキルを求められる点です。見た目の酷似した品目を見分けることや、複雑な選別基準の理解が必要です。
加えて、危険な異物の混入による作業中の怪我のリスクがあります。代表的なものとして、ペットボトルに入った注射針などの事故が実際に複数発生しています。

施設側にも課題が存在します。まず労働集約的な環境となっており、人件費が高いということが挙げられます。
さらに労働力減少や過酷な労働環境に起因する人手不足も深刻化しています。既に人手が厳しい状況にもかかわらず新規労働者の確保が難しいために、今後従事者の減少が懸念されます。

手作業での選別工程における怪我の危険性について。処分されたペットボトルに家庭用注射針が入れてある写真

既存の自動選別機の課題

自動選別機の導入は非常に有効な解決策であり、実際既に複数の海外メーカーがAIを活用した自動選別機を開発しています。

しかしながら、海外メーカーの選別機は国内の処理施設への導入が進んでいません。これは国内の施設の現状に対して既存製品が合致していないことによるものです。

具体的には以下の課題が挙げられています。

  • 選別機が大型で、狭小スペースへの導入が困難
  • ごみの量が多く、処理速度が不十分
  • 収益性が低く、大規模な設備投資が困難

ここまでの課題から分かる通り、国内特有の施設環境に適した「小さくて、処理が速い」自動選別機が求められており、その条件を満たす製品は現時点では存在しません。

Product
事業内容の紹介

Product

私たちは、国内のごみ処理施設の課題を解決するために、

「容易に設置、選別工程をパワフルに」

をコンセプトとしたFlexisortというプロダクトを開発しています。

Sorting Machine
ごみ選別機

容易に設置、選別工程をパワフルに

選別機の動作をご紹介します。

まず流れてきたごみを、整列機構を用いて1列に並べます。
その後、選別機内の専用のレーンで流れるごみをカメラで撮影し、AIによる画像認識で品目を判定します。
あらかじめ指定された品目に該当するごみは、横から圧縮空気を噴射することでレーン外に吹き飛ばして選別を行います。

Flexisortのイメージ

Flexisortのメリット

後付け対応・施設ごとのカスタマイズが容易

既存の施設に後付けすることに特化した設計を採用しており、既にあるレーンにかぶせる形で設置が完了します。そのためダウンタイム不要で導入することが可能となっています。

また、横に直列で並べて選別品目を増やすことや、縦に重ねて並列で重ねて選別量、すなわち処理力を上げるなど、施設のニーズに合わせてカスタマイズすることが可能になっています。

選別機を横に直列で展開することで選別の分類数を増やすことが可能 選別機を縦に並列で展開することで選別の処理力を上げることが可能

高処理速度・コンパクトの両立

選別機の小型化を実現し、狭小スペースへの導入が可能となっています。
全長が約2m30cmと業界でも最小クラスでありながら、シンプルな選別方法を採用することで、単体でも競合と戦えるレベルの速度を実現します。
また、先ほど触れたように複数台の設置による処理速度の向上も可能です。

選別機の大きさ。整列機構を含めても最小クラス。

Analytics
アナリティクス

AIによるデータ駆動型資源循環へ

選別機本体においても導入の容易さを重視して設計していますが、それでも信頼性などの問題から導入には時間がかかることもあります。

そこで私たちは、選別機の画像認識アルゴリズムを用いたソフトウェアによる、アナリティクスサービスを提案していきます。

アナリティクスの画像認識の様子 アナリティクスのダッシュボードの様子

簡単に設置、すぐに分析可能

アナリティクスサービスの導入には特別な装置は必要なく、スマートフォンにアプリを入れていただいてゴミを撮影できる場所に設置していただくことで、すぐに分析が可能となります。
現時点では通信環境に起因する安定性、そして学習モデルの精度が課題として残っており、ともに解決を図っていきます。

想定される活用例

組成分析による操業の最適化

産業廃棄物を扱う事業所では、事業系産業廃棄物はその組成によって処理方法が異なり、頻繁に操業パラメータ―を変更する必要があります。組成分析のデータを利用することにより操業の最適化が期待されます。

Event
出展

Event

未踏会議2024

  • 日程:2024年3月10日(日)
  • 会場:ベルサール秋葉原
  • ブース:B-43
  • 公式サイト